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FUJIFILM

パリ市内を、フジフィルム GFX100RFを片手にぶらぶら。

 

有名な建物を目指していたはずなのに、セーヌ川のほとりで足が止まってしまいました。

橋を渡る人たち、葉を落とした街路樹、川面に揺れる光。

何気ない風景なのに、ついカメラを構えたくなる。

だからパリでは、なかなか目的地に着きません。

 

この一枚も、そんな街歩きの途中で撮影したものです。

 

少し霞んだ街並みに、柔らかな光が差し込んでいました。

手前の橋と人影は暗く、その向こうの景色は白く溶けていくよう。

冬枯れの木々の細かな枝が浮かび上がり、古い街灯がいいアクセントになっていました。

 

橋の上には、川を眺める人もいれば、足早に通り過ぎる人もいる。

旅行者なのか、それとも毎日この橋を渡っている人なのか。

自分には特別な旅の一場面でも、誰かにとってはいつもの帰り道なのでしょうね。

 

今回の相棒、GFX100RFで撮った写真を帰ってから大きく表示すると、撮影中には気づかなかった細部にも目が向きます。

橋の欄干や石壁の質感、遠くに重なる木々の枝。

そうした細かなものと、霞んだ空気の柔らかさが一緒に写っているところが気に入っています。

 

長く写真を撮っていても、帰国後に一枚ずつ現像する時間は楽しみです。

その場では光に惹かれてシャッターを切り、後から画面の中で街をもう一度歩く。

旅が少し続いているような感覚があります。

 

パリは、立派な建物だけでなく、その間にある景色が好きです。

橋や街灯、川沿いの石壁。そこに人が入り、光が差すだけで、また撮りたくなる。

 

そろそろ温かいコーヒーでも、と思いながら、もう少し先の橋まで。

そして結局、また足が止まる。

 

予定どおりに進まない、カメラ片手のパリ散歩。こういう時間が、いちばん贅沢なのかもしれません。

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